いきなりお知らせです。

今月に引っ越しを控えているためバタバタする日が続きます。新居でのプロバイダー契約などを考えると、恐らく連休明けくらいまで満足に更新できないと思います。

個人的にも残念ですが、ご了承いただけますと幸いです。


さて、「厄痛　～呪いのゲーム～」のゲームの続きをプレイします。



結構長く続けてきたこのゲームも今回が最終回となります。最終回恒例のまとめも最後に記しております。

どのような結末を迎えるのかお楽しみください。

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■　シェンコ編　第16話　「できること」

ボクは姉さんを助けたい。

できることならもとの姿の姉さんに戻ってもらいたい。

でも…いまのボクには何もできないんだ。幽霊であるボクはここにいるのに何もできないんだ。

[41回]

誰もボクの存在に気付いてくれない。なにを言っても、みんな夢を見たかのようにすべて忘れてしまうんだ。

ボクはこれほどまでに自分の存在を頼りなく思ったことはなかった。肉体がないということは、それだけで生きているものにとっては無と同じなのだ。つまりいまのボクは存在しないも同じなのだ。

もう、あの二人に頼るしかないのだろうか？

でも、ボクにだってきっとなにかできるかもしれない。

行かなきゃ！ボクは見届けなければいけない！

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そうだ、シェンコ！

お前は行かなければいけない！



そうだ！もっと熱くなれよ！あきらめんなよ！！！


………。


……。


…と、これをタイピングしている私はめっちゃ冷めていたりします(笑)

さて、次の話がクライマックスですね。

あまり期待しないでご覧ください。


えっ？ネタバレ注意報？

…んー、今回は必要ないかな。だってオチはバレているし。

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■　シェンコ編　第17話　「運命の果てに」

どうしてボクはいま何もできないでいるのだろう。



ボクが幽霊でなければ、もし生きていれば、このことをみんなに伝えることができるのに。幽霊になってしまったから、誰にも直接話すことができない。いままでボクがみんなに訴えかけているのに、誰一人としてボクの言葉に耳を傾けようとはしない。

やはりボクは幽霊なのだ。生きている人にボクは見えないし、声を聴くことも、触る事も出来ない。

でも、ボクはちゃんとここにいるんだ。

ボクはなにかをしなければならないんだ。そのとき、ボクが思ったことは…


A.見届ける義務がある
B.何かの力になれるはずだ
　　→　選択　B

いままでだって、話をすることはどうにかできたじゃないか。幽霊のボクにだってきっと何かができるはずだ。

ボクは勇気を振り絞って物音がする方へと向かった。

天井をすりぬけて階上に上がると、そこではコウゾウさんが姉さんを殴りつけていた。


※イメージ図

それをあの二人が隅で見ている。


※イメージ図

やめろ！やめてくれっ！！

ボクはコウゾウさんと姉さんの周りをぐるぐると漂い続けた。

なんてことだ。このままでは姉さんを見殺しにしてしまう。何とかしなきゃ。

そのときボクの耳に姉さんの声が届いた。


※声が聞こえた時のイメージ図


「シェンコ、私のことはいいから、みすずさんと省吾くんに危険を知らせてあげて。コウゾウさんの本当の目的はあの二人を実験台として手術すること…。私のような怪物を再びつくりだろうとしているのよ。おねがい、シャンコ。あなただけが頼りなのよ。もう、悲劇はたくさん…」


姉さんはそう言うと涙を流した。ボクは即座に決断した。


A.みすずに危険を知らせる
B.コウゾウを止める
　　→　選択　B

いや、危険を知らせるだけではだめなんだ。災いの根源を止めなくてはだめなんだ。



ボクはイチかバチか、コウゾウさんに乗り移ろうとした。直接彼を説得しようと思ったのだ。

成功するかはわからない。でもボクは自分に賭けた。最後の望みを自分が幽霊であることに賭けたのだ。

ボクは彼の心に向かって叫び続けた。

姉さんが受けた苦しみ、そして耐え続けた哀しみ…。

姉さんはまだコウゾウさんを愛している。だから、だからこそボクはコウゾウさんに訴えかけたんだ。かつての優しく、一緒に遊んでくれたコウゾウさんに戻るように…。

ボクはコウゾウさんの本当の姿を知っている。かつては誰よりも優しくて、誰よりも思いやりがあったんだ。ボクは彼にもとに戻って欲しかったんだ。



………。



……。



ボクの声はコウゾウさんの心に届いたのだろうか…。

たぶん届いたはずだ。


だが、それも束の間の出来事だったのだ。

コウゾウさんに憑りついた幽霊はボクだけではなかったのだ。これまで、コウゾウさんが犯した罪の数に等しいだけの失われた魂が怨念を伴って一斉に彼を襲ったのだ。

怒り…憎しみ…そして悲しみ…ありとあらゆる苦しみがコウゾウさんに襲い掛かる。

それはコウゾウさんが他人に与えてきた苦しみであった。

それは実験と称して、無数の人に生命を奪った報いに他ならない。

それは、およろ人に堪えられる苦痛ではなかったに違いない。コウゾウさんは悲鳴をあげると突然もがきだした。

あまりの苦痛のため、精神に異常をきたしたのは明らかだった。

コウゾウさんは何を思ったか、突然家屋に火を放つ。




「燃える…燃える…みんな燃える…ひゃははははははああは！！！」


火は瞬く間に燃え広がり、ビルはやがて炎の中に没した。

コウゾウさんは笑いながら燃え盛る炎の中に姿を消した。

それは自らの犯した罪を償うためなのか、あるいは、死した霊たちがそう強制したのかはわからなかった。



いずれにしろ、悲しみと憎しみに満ちたこのビルは闇の中で、明々と燃え盛る鎮魂の灯火と化した。そのとき、ビルの炎の中から、無数の青白い魂が天に向かって立ち上った。



それらは逆流する青い滝のように、いつまでも、いつまでも天に向かってのぼり続けた。

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はい、終わり終わり。

いやー、やっと終わりましたぁ。長かった。マジで長かった。

…あん？脱出の描写ぁ？スミレのその後ぉ！？




そんなもの　厄痛にはないよ


一応、これがトゥルーエンドみたいで、スタッフロールがいつもと違う感じになります。

…ただ、クライマックスの展開が唐突すぎるのと、その後が説明不足のせいで物凄い消化不良を起こしています。

みすずと省吾は焼け死んだのかな？(すっとぼけ)

…はぁ。


ともかく終わりましたので、このゲームのまとめを描いていきます。


■操作面

選択肢を選ぶだけなので特にないですね(笑)

メッセージ速度もそこそこ早いのでサクサク読めます。


■ザッピングシステム

正直あまり生かされていないなというのが正直な感想です。

時間軸にそって各キャラの物語が用意されているわけですが、各キャラの話をいっぺんに読んでいかないとストーリーがさっぱりわからなくなってしまいますので、途中で違うキャラのストーリーに切り替える意味があまりありません。

こう見てみると似たようなシステムを採用している「428　封鎖された渋谷で」とかはうまくできているんだなと思います。


■ストーリー分岐

色々分岐があったので逐一書いてきましたが、物語の分岐は第17話での最後の選択のみに依存すると思われます。

なので、それまでの選択肢は基本的にどれを選んでも、直前までに展開にあまり差がなかったりします。

ここはもうちょっと頑張れよと言いたい(笑)


■ストーリー

ストーリーは軸がしっかりしていたのでぼちぼち読めるものだったと思います。

ただ、若干クドい演出や、言い回しがあったのが気になりました。

シェンコ編の「ボクは幽霊だから～できない」という描写は何回出てくるんだというくらいしつこかったです。「もう知ってるんじゃボケぇ！」と何度心の声で叫んだことでしょうか。

あとやはりトゥルーエンドのあっさり感が少し物足りません。

結末はプレイヤーが考えて下さいっていうような深い話じゃないんだからさ…もうちょっとしっかり書こうよと。何故最後だけ手を抜いたのかという印象です。

個人的にはシェンコ編のエンドよりも、スミレ編やコウゾウ編のエンドの方がドラマディックで好きでした。


「厄痛　～呪いのゲーム～」ですがいかがだったでしょうか。

総合評価としては凡作です。それ以上でもそれ以下でもないです。

600円とかで買ったので、まぁそんなものかなぁと(笑)

全部で37回ですか。思っていたよりも長くかかりました。テキスト系はやっぱり長引くな…。

これまでやってきた記事の中で一番しんどいゲームでした。関係のない画像を駆使しているあたりからもその辺はお察しいただけるかと思います。

そして、省吾編のカットは我ながら英断であったと今でも思っています。


「無事完走することができて本当によかった」


本当にこれに尽きます。

これまでお付き合いいただきありがとうございました。



【今日も迷宮を往く　厄痛　～呪いのゲーム～】

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