久しぶりの二日酔いに心が折れてしまいそうです。気持ち悪っ！


さてさて極限脱出　9時間9人9の部屋のゲームプレイ日記です。

今回は後編です。

実験の目的と形態形成場仮説の関連性についてスポットを当てて行きます。




ニルス：「ここからの話は簡単に言おう。今、百万人の人間に、ある問題の答えを教えたとする。すると何も教えてらっていないにもかかわらず、明日きみがその問題を解いてしまう確率は高くなる。」


まぁ、例を挙げるとそういう事ですよね。

[6回]

ニルス：「百万人の人間がいっせいに逆立ちをしたとする。すると、そんなことは何も知らないにも関わらず、明日きみが逆立ちをする確率は高くなるんだ。」


皆さんはこの話理解できますか？なんとなくでも大丈夫ですよ。


ニルス：「人間の思考回路や行動パターンも、モルフのうちのひとつだからね。形成場に刻まれたそれらのモルフは、君の中に投影されやすくなるのさ。あくまでも『仮説を信じたら』の話だけれど…。」


さてここからが本題というか核心です。


ニルス：「では、もしも仮に、その百万人に匹敵する力を持った人物がいるとしたら、どうなるだろう？そいつがたった一人逆立ちをするだけで、他の人たちも自然と逆立ちをしたくなってしまうような、そんな不思議な人物がいるとしたら…。」


うーん、あんまり考えたくないですねー。そんな人が居るっていう事は…。


ニルス：「もう一人…今度は逆のパターンを考えてみよう。なんの力もない普通の人間が、たった1人で逆立ちしただけなのに、その微弱なモルフを汲み取って、自然と逆立ちしてしまうような、そんな奇妙な人物がいるとしたら？」


まとめると前者は、形成場に書き込む力を持った者、後者は読みとる力を持った者となりますね。送信者と受信者という言い方もできるかもしれません。


ニルス：「もしもそんな能力を持ったペアが存在するとしたら、どうなると思う？」



淳平：「送信者のモルフ、思考活動や行動パターンが、形成場を介して受信者に伝わる。つまりは、送信者が受信者を意のままに操る事ができるようになると…。」

ニルス：「ああ、そうだ。」



淳平：「そんなバカな！」

ニルス：「ありえないかどうかは実際に検証してみなければわからない。…と、少なくとも本郷たちはそう考えたらしい。だからこそ、彼らは実験を行う事にしたんだ。ノナリープロジェクトはこうして開始された。」


ガンツフェルト実験…皆さんは聞いた事がありますか？

ガンツフェルトの実験参加者は、隔離された部屋にそれぞれ置かれた「送信者」と「受信者」からなります。「送信者」は、大量の画像やビデオクリップの中から無作為に選ばれたものを一つ見せられ、超常的な方法（テレパシー）によってそれを「受信者」に送ろうとするわけです。


ニルス：「その実験が選別に使われたんだ。ある地方都市に、クレイドル製薬の傘下にある総合病院があってね。本郷達は、その病院を訪れた子供たちに対して、密かにその実験を行ったんだ。そして素質のある子供たちが…つまり形成場に対するアクセス能力が高い子供達が、集められることになった。」


自発的にではなく…拉致されてきたそうです。まぁ、こんな実験好んでホイホイついてくるバカはいないでしょう。

さらわれた子供の数は2人の兄弟が9組で、合計18名。18名は9人ずつ、2つのグループに選別されます。

【グループQ】は送信能力に長けたもの達で構成されたグループ。彼らはアメリカのネバダ砂漠に建設された模擬実験棟に移送されていきます。当時、四葉はこちら側のグループにいたものと思われます。

一方、受信能力の高い者たちで構成されたチームは【グループA】と呼ばれ、病院船ギガントの船内に幽閉されることになりました。当時のニルスはこちら側だったと推測されます。

形状にアクセスする能力は、『ひらめき』、『危機』の要素が必要になります。そこで本郷達は、ギガントの船内に数々のギミックを仕掛けて、謎を散りばめておきました。それらの謎を解かなければ先に進めない状況を作ったのです。

そして、『危機』として、ギガントのわき腹を爆破して、沈みゆく船の中で、グループＡの子供達にノナリーゲームを行わせたというわけです。

ガチクズすぎて話にならん！

グループＱの子供達は、ギガントとそっくりそのまま同じギミックが施されたギガントのレプリカが用意されます。そしてカチクズ本郷はＱの子供たちに向かってこう言います。




本郷：「部屋に散りばめられた謎を解け。解いたらその情報をＡの連中に知らせろ。上手く伝える事が出来れば、Ａの奴らは先に進む事が出来る。逆に伝える事ができなければ、やがてギガントは沈み、おまえらの兄弟であるＡのメンバーは海の藻屑となるだろう。」


事故を起こしたアポロ１３が、どのように地球に帰還したか知っているでしょうか？



ＮＡＳＡにはアポロ１３のレプリカが存在しており、このレプリカを使って、ＮＡＳＡのスタッフ達は、実際にアポロ１３で起こった事故を全く同じように再現し、なにをどう使えばトラブル解決することができれば、実際にレプリカの中に身を置いて考えてたのです。

まぁ、原理はこれと同じです。これと同じ事が、ギガントとＱ棟の間で行われたというわけです。

これが9年前に行われた実験の概要…。


その時、下からセブンの声がします。




セブン：「おい！淳平！セブン！おまえらいつまでくっちゃべってんだ！いい加減こっちにきて手伝ってくれ！」

ニルス：「…だそうだ。行こう。時間が無い。早く脱出しようじゃないか。」

淳平；「待ってくれ！最後にひとつだけ聞かせてくれ！拉致されたのは…本当に18人なのか？いや、なんとなく、16人のような気がするんだが…。」

ニルス：「ああ、なるほど、当時の報道を覚えていたんだね？だけど、さらわれたのは間違いなく18人だよ。そうじゃなければノナリーゲームができないだろ？」

淳平：「確かにそうなんだが…。じゃあ報道の方が間違いだったのか？」

ニルス：「そうだ、あと実際にはあと2人いたんだよ。その2人は身寄りがなかったらしくてね。捜索願いが出されてなかったんだ。僕らと同じ、兄と妹の兄妹だったよ。兄の方の名前は【葵】…妹の方の名前は…【茜】さ。亡くなったのは【茜】なんだよ。」


！！？

倉式茜が死んだ？



9年前に？

じゃあこの船にいる『紫』は一体だれなんだ？

いや…考えすぎだ…茜なんて名前は珍しくない…。偶然だ…偶然…。

しかし淳平は聞けませんでした。

『その子の名字は…？』

そして『葵』…。

その葵というのはまさか…。









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